2009年11月30日

高校時代の映画「忍ぶ川」

  高校生にはこのような文芸作品はどうもいまいち食指が伸びませんでしたが、「いや、このような作品も観ないと映画ファンにはなれません」と意気込んで観た作品です。そしてやたら評価が高く、そして熊井啓監督の作品は初めてなのも観る気にさせたのでしょう。しかもいまどき白黒作品なのも気になりました。
  お話も何となく殷々鬱々そして観ていて楽しい気分にはなれませんでした。家族に自殺者がいるとか、婚約者がいるがどうも好きになれないとか、お話が内にこもる内容なので、やはり白黒のほうが雰囲気に馴染むなぁと妙に感心したものです。宿命とか人間の内なる気持ちに映像がとても合っており、とても印象に残る映像がいまだに思い出されます。
  主演の栗原小巻さんは当時非常に人気があり、コマキストなどなる言葉も存在し、あのサヨリストと二分していたほどですが、高校生の私にはちょっと年齢が開きすぎて、へえーと思っていたのですが、その当時の私のアイドルは岡崎友紀さんでした。TVで「奥様は18才」という人気番組があり、吉沢京子さんとこれまた人気が二分していたのです。話は脱線しましたが、その当時栗原小巻さんの乳首が見えたとかヌードになったとか話題は色々ありました。
  内容は暗いお話ですが、やはり素晴らしい監督にかかれば印象深い映画になるのですね、その当時観た日本映画でもやはり1位にしたかも知れません。田舎に帰り結婚式をあげ、翌朝二人が毛布にくるまって雪を眺めるシーンはこれからの二人の未来を予感させるのに充分な映像でした。何だかこんな事が自分にもあるのかなぁと思ったものです。人生と言うのは厳しく辛いものを多分に含んでいるのですが、その当時の私にはただ眺めるだけでした。
posted by ヒロシ・マックイーン at 07:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月17日

高校時代の映画「ベニスに死す」

  永いこと更新出来ずにいました。と言うのも10月からハゼ釣りに朝・夕と狂ったようにほとんど毎日釣りに行っていたからです。それと言うのもある祭りに出店を頼まれ、白そばとハゼの天ぷらをその日に出すことになったからです。釣っても釣っても中々数は増えません。途中にお客さんや自分のお腹に入ってしまうからです。それにハゼもいわゆるだぼハゼというのもわずかの時間しかありません。潮の加減や時合、ハゼの居具合で全く釣果が変わってくるのです。そんなことでハゼ釣りに勤しんでいたために記事が書けなかったのです。いい訳になりましたが、ハゼが釣れるのもあとわずかです。それと体のリハビリを兼ねて釣りに行っています。
  
  今回は確か高校2年の時に観た「ベニスに死す」です。あの大監督と言われたルキノ・ビスコンティ作品ですが、いわゆるアクション映画ばかり観ていた私にはいささか冒険の映画でした。しかしこの映画を観ることによって何かが変わることに期待したのですが、はぁ!?という感想で、判ったような判らなかったような曖昧な思いが残ったのでした。しかしビスコンティ作品は初めて観ましたし、主演のダーク・ボカードや美少年のビョルン・アンドレセンも盛んにスクリーンという雑誌に頻繁に出ていたので、とても興味はありましたが、いかんせん文芸作品ということで二の足を踏んでいたのです。
  しかし内容はよく判りませんでしたが、印象的なシーンの連続で後から思い返すと何だか深い映画だなぁと感じたのです。この作品については映画評論で語り尽くされているようなので今更私がここで書くのもはばかれますので止めておきますが、同性愛とは違うもっと根源的なものを感じました。よく年を取った者が「若い者は良いのう」(広島弁ですが)言いますが、それに似た感覚なのでしょう。若さに対する憧憬と嫉妬なのかも知れません。そんなものをその時に感じました。美しい女性を観ると男性はときめきますが、女性でもそんな感情は同性にもあると思います。男性にも特に若さには持ちうる感情だと思います。そんなちょっと気恥ずかしい、ヘタをすると危うい感覚です。それがこの老監督に掛かると気高い芸術作品になるのです。私はこのジャンルの作品はたぶん初めて観たと思うので、ちょっと手間取りましたが、「ふーんこんな映画もあるんだ」と思ったものです。でもたぶん何度も観返す事はないと思います。しかしちょっと大げさですが、私の人生の中で観ないと損をする映画の一本だとも思ったのです。もしこの年でもう一度観てみると大いに感動した映画かも知れません。そんな映画でした。
  この映画でマーラーという作曲家も初めて知りましたし、とにかく色んな意味で初めて尽くしでした。何かヨーロッパという底の深さと懐の広さをこの監督から学びました。やはり今思うと秀作なのでしょう。
posted by ヒロシ・マックイーン at 15:56| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月04日

高校時代の映画「時計じかけのオレンジ」

 ご存じスタンリー・キューブリックの作品ですが、奇妙な題名でした。意味は未だに判りませんが、多分皮肉を込めた題名だと思います。彼の作品は「突撃」「スパルタス」「博士の異常な愛情」そして「2001年宇宙の旅」しか観ていなかったので、こんな奇天烈な題名でも別段不思議でもなかったのですが、さすがに内容は驚きました。高校生のその当時でも老人達を襲う若者達に驚いたのですが、それから20年後そのような時代が来るなんて思いもしませんでした。しかし刺激的な映像で観ている私たちの度肝を抜きました。とても考えられない世界でした。しかし的確に管理社会を風刺しているようにも思え、また結構真面目な映画とも思えたのです。独特に映像美と思考を持っている人だと感じましたが、ちよっとついて行けない感性の持ち主だとも思いました。
  正直今でもあの「2001年・・・」はしつこすぎて癖壁します。表現の仕方はそれぞれ自由ですが、もっと優しい表現で映画を作って欲しかったと思います。この「時計じかけ・・・」言いたいことは何となく伝わってきましたが、管理社会をもっと優しく表現できなかったのかと思います。今観たらどのような感想を持ったかは判りませんが、たぶんそんなには差はないかと思います。それは私がちっとも成長していないことを意味するとも思いますが、これこそ感性に違いかもしれません。玄人受けするかも知れませんが、私は好きにはなれない作品でした。つまり彼の映画には感動というものは無縁な極地にあると言えますが、そのようなものをバカにしているのかも判りません。
  その後彼は「バリー・リンドン」という作品を発表しますが、作風はがらりと変えて判りにくい監督の一人だと感じました。彼の映像からは政治性を感じぬはいられませんが、どのような人物だったのでしょうか。特に「スパルタカス」は今でも心に残っていますが、本人はあの映画はとても嫌だったようです。政治性を問われるのは嫌いだったのかも知れません。この作品も未来の共産主義の世界ですが、ソ連の体勢が余程嫌いだったのかも・・・。そりゃそうだと納得しますが、では彼の描く世界は何だか無常観が漂います。ちっとも建設的ではありません。皮肉が先行して目指すものが判らないのです。何だか人間不信に陥りそうです。
  彼は早死にしましたが、老いてどのような映画を撮ったのでしょうか。とても興味あります。
posted by ヒロシ・マックイーン at 15:21| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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