2010年02月17日

映画鑑賞記「インビクタス」

  このところ出す作品がみんな絶好調で世界の名監督になった感のあるクリント・イーストウッド監督ですが、皆が申すようにこの作品が出来映え的にはベストの作品と私にも思えます。この間DVDで観た「グラン・トリノ」の時書きましたが、彼の作品には感動がないと言いました。しかしどうでしょう、この作品はこれまでの彼の作品とは思えないほど、実に圧倒的な映像と迫力で観客の心に迫りくる映画を撮りました。それは見事というしかないほどの2時間14分でした。
  私は映画を観て時間を感じさせずに気持ち良くもっと観ていたいと思った作品は本当に久し振りでした。それも事実に基づいていることもさることなれど、大統領役のモーガン・フリーマンが圧倒的な演技で観客をぐいぐい引き込んでいくのです。あの混沌とした南アフリカでこのような事があったのか、という事実と大統領のネルソン・マンデラの偉さに観客は釘付けにされます。27年間という長きにわたって投獄され、大統領になったマンデラですが、彼の思想と体験から得た知恵が国政に反映されていくのです。映画の前半はそのことに費やされます。アパルトヘイトという時代錯誤の悪法がまかり通る南アフリカがどのような苦難と指導で克服されて行ったが、ある出来事を通して描かれていくのです。勿論2時間という短い時間で南アフリカの復興は描き込める訳は出来ませんが、マンデラはスポーツというものを通して国をまとめることを思いつきます。映画は実に見事に国を一つになった事実を描いているのです。
  そのスポーツとは自国で行われる事になっている「ワ−ルドラグビー」でした。このくだりや、大統領に選ばれた時に大統領官邸で行われた出来事などは愉快と言えるほど大岡捌きを見せてくれます。厳然と黒人差別がまかり通り、それが当たり前になっており、白人との差別化が公然と行われていた時にどのようにしてこれを克服していったのかが描かれているのです。どこかの国のお偉さんに見せてやりたい程です。それにはどれだけの苦労があったのか計り知れませんが、彼の投獄生活から得た体験が大きく作用しているようです。映画は私たちに教えてくれます。憎しみからは何も前向きな前進は得られない事を。スポーツの会合に大統領自ら出向き、既に決定事項を覆す場面などは心躍るシーンでした。投獄生活から学んだことを政治に生かす所などはマンデラの偉さを象徴するに余りありました。
                           続く
posted by ヒロシ・マックイーン at 15:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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