2010年02月18日

映画鑑賞記「インビクタス」U

  この作品は前半部分はどのようにして南アフリカを一つにするかに腐心するマンデラの姿を描き、後半部分は南アフリカで行われた「ワールドカップラグビー」で勝ち進むチームを中心に描きます。大まかに分ければそうですが、その全てが繋がっており、そこにはアパルトヘイトが縦糸に絡んでいます。たとえ差別撤廃を掲げても国情はなかなかそれを許しません。そこには貧困があり、長い間に蓄積された憎しみが貯まっています。スポーツの世界にも哀しいかな歴然とした事実が存在していました。しかしマンデラはチームの要であるキャプテンにこれからの南アフリカの未来を託し、自分が監獄で学んだことを話します。これらの場面は時にはくどかったり、説教がましくなりがちですが、サラッとしかし実に効果的に私たちに入っていくのです。選手達にも微妙に自身の葛藤として描かれていますが、スポーツの素晴らしさというか勝利に飢えた人々がラグビーを通してわが事のように驚喜していくのです。副題ともなっている負け犬ではなく敗れざる人々でもなく、本当の意味の勝利者を感じさせるのです。
  後半部分というか、ワールドカップで勝つすすむシーンは心震えるほど見事です。勝利をするほど国民は驚喜乱舞します。決勝のシーンやスタジアムの場面などはどうやって撮ったのであろうかと目を疑う場面です。これはCGなどでは味わうことが出来ない、生身の人間の姿です、人の姿や魂が爆発するのです。これにはさすがに参りました。圧倒的な迫力で心に迫ってくるのです。このようなクリント・イーストウッド監督作品は初めてです。これは題材の良さにも助けられたとも思いますが、スポーツの持つ力が私たちに乗り移ったのかも知れません。これまでスポーツを題材にした映画は沢山作られましたが、このような波状攻撃のように迫り来る作品はそうそう出会うことはできません。奇しくもバンクーバーオリンピックが行われている時期に重なりましたが、スポーツの持つ力を再認識させてもらいました。
                      続く
posted by ヒロシ・マックイーン at 07:31| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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