2010年10月22日

社会人の時に観た画1975年「男はつらいよ寅次郎相合い傘」

 この頃の山田洋次監督はこの「男はつらいよ」シリーズの最も油が乗ったときだと思います。
この「相合い傘」は先作の「寅次郎忘れな草」で初めて浅丘ルリ子とコンビを組みますが、その後何本も出演しこのシリーズの常連となりますが、その都度楽しく観ました。最後の方になると寅さんの処遇に困ったような感じで男じゃないような寅さんでした。まあ、リリーを愛してるのは判りますが、男と女の関係は描けないというか、描かない男女の関係の極地のような作品群になりました。勿論リリーの方はそうは描いてはいません。ため息というか、そうならない、なってはいけない関係を少々もてあましているような気がしましす。
まあそうならないのが、この寅さんの良いところでしょうが、そのギリギリのせめぎ合いは監督と観客との闘いのようでもありました。
 この作品はこのシリーズの中でも出色の出来映えだと私は思っています。リリーもいいが船越英二の好演で映画に奥行きが出ました。蒸発男の船越ですが、結局三人旅が始まります。寅さんは面白くありませんが、船越の何となくとぼけた味が、映画を面白くし、スパイスにもなります。東京に帰った船越は元の生活に戻って行くのですが、そのギャップに唖然というか、やっぱりねと変に納得してしまいます。彼からというか、我々からも寅さんやリリーの住む世界は別なものというのが、説得力あって描き込まれます。
この寅さんシリーズに言えることですが、我々が普段出来ないことをやってくれるのが寅さんで、映画というものの魅力の一つだとも言えます。
 昔、私のおふくろが言ってました。「映画は普段の生活から感じられないものを実現してくれるから観るのだ」と。寅さんもその延長上のあるのだと思います。テキ屋という特殊な世界で生きており、また自由に恋いをする。しかしその世界は決して我々の生きている世界とはかけ離れていなくて、それ以上に厳しい世界だと言うことも山田監督は決して忘れません。所々に要所要所に描く込まれています。山田監督の真骨頂です。しかし我々の夢もちゃんと描いているのです。
 映画とはちょっと離れましたが、これが15作目ですから、実にこの3倍上の作品が作り出されたのです。驚異としか思われません。私がリアルタイムで「男がつらいよ」は確かリリーが初めて出た、「寅次郎忘れな草」だと思われます。以前この項で「私の寅さん」と書きましたが、間違いでした。あれからもう35年以上も経っているのですね。
posted by ヒロシ・マックイーン at 06:42| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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